泉南地域では明治40年に石綿から糸や布を作る石綿紡織業が起こり、地場産業として発展した。平成17年11月の生産中止まで約100年間の歴史を持つ。
戦前は軍需産業を中心に特需に沸いた。戦後は造船や自動車、鉄道などの民間向けの需要が高まり、高度成長期に再び活況を呈した。最盛期の昭和40〜50年代は下請けを含めると200以上の工場が立ち並び、約2千人が従事。全国の約7割を生産した一大集積地だった。
業者の大半は零細で、狭い地域にいくつもの石綿工場が密集する「石綿村」と呼ばれる地区も。工場内は石綿の粉塵(ふんじん)が舞い上がる劣悪な労働環境だったが、安価で用途が多岐にわたる石綿は経済成長に欠かせなかったため国の規制が遅れ、被害が拡大したとされる。
泉南地域の石綿被害と市民の会の柚岡一禎代表(67)は「熟練技術を必要とせず、3K職場ゆえに日銭がよかった石綿工場の従業員には、定職に就くのが難しかった地方出身者も多かった。彼らはその後、地元に戻るなどして、問題発覚が遅れてしまった」と指摘している。
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